イメージス

【配信】【レーベル:SHIZEN】

 ■8th Album 1990年作品

○○○○○○○○イメージ
聴く人の心を映すオカリナのサウンド・ファンタジー
宗次郎の新しいディケード (decade) を告げる風景描写は、まるでシャー プにして繊細な写真家の個展の場に迷いこんだよ うである。

エレクトロニ クス、ストリングスなどとの深遠な調和と視覚描写は、風景を糸に布地をおりゆく境地。

曲目
1.春・せせらぎ / FOUNTAIN
2.冬の雲 / CLOUD
3.そよ風 / BREEZE
4.秋桜 / PASTEL GREEN
5.朝日の中で / SUNLIGHT
6.花の精 / IN THE GARDEN
7.雨 / RAINDROPS
8.旅の終わりに / THE SUNSET
レコーディング・クレジット
Producer - TAKA NANRI
Associate Producer - Moko Nanri

Ocarina - Sojiro
Acoustic guitar - Norikazu Osawa
Acoustic Piano and Keyboards - Kei Shibata on 2), 4), 7) & Gay Moon on 3), 5)
Computer Programmer - Norikazu Osawa
Strings Arrange - Guy Moon
Concert Master - Mike Markman
Conductor - Louis Torres
Recording Engineer - Mike Ross
Mix Engineer - Allen Sides
Recorded at Sound Design Studio (Tokyo)
Recorded and mixed at Ocean Way Recording (LA.)

オリジナル ライナーノーツ より
宗次郎のアルバムもこの『イメージス』で9作目になった。彼のデビュー作はちょうど5年前に発表された『グローリー/幸福』。作風としてはアコースティック感の心地良い、オカリナの音色を紹介するにはもって来いの作品であった。彼がデビューする前から吹いている小鳥の歌が収録されていたり、文字通り宗次郎の原点と言って良いアルバムであろう。

2作目3作目は、ファンの方なら良くご存知の『大黄河』および『大黄河II』。これはNHKの大型スペ シャル番組 「大黄河」のサウンドトラック盤として発表され、宗次郎を一気にスターダムへと押し上げた作品であった。 大黄河と小さな土笛でしかないオカリナ -- この一見ミスマッチに思える組み合わせを、番組としても音楽としても記録的な大成功に導いた関係者の卓見には恐れ入るばかりだ。

「大黄河」が叙景的作品の典型であるとしたら次にリリースされた『心』は、文字どおり心をテーマに据えた叙情的作品と言えるだろう。収録曲も「こころ」、テレビ朝日系ニュースステーションの目玉コーナーであった “心と感動の旅” のテーマでもある「雲を友として」など “心”をキーワードにしたものがあり、自然描写一辺倒といった周囲のイメージを一新させたアルバムでもあった。

『心』と同年に発表された『フォレスト』は、重厚かつ華麗なストリングスが話題になった作品だ。 一連の宗次郎サウンドの頂点を極めたという高い評価を得た作品でもある。これに収められた「道」はこのアルバムを代表するだけではなく、宗次郎を代表する 1 曲といって過言ではあるまい。

上記 『心』 の1年後に発表された『ハーモニー』はニューエイジ・ミュージックを超えた“ニューポップ ス”とも称された。 “ニューエイジ”とは本来、自然や土、そこでのライフスタイルをバックグラウンドにした音楽を指していたはずだが、多くのまがい物が出ては消え去った。 宗次郎は世界的に見てもニューエイ ジ・ミュージックの旗頭として変わらない評価を与えられ続けた希有な存在と言えるだろう。このアルバムにはアメリカのポップス界を代表するドラマー、マイク・ベアードとベーシスト、ネーザン・イーストが参加し、その点からも前述のようにニューポップスの誕生と称されたわけである。

7作目は『ヴォヤージ』。『ハーモニー』がヒット曲をちりばめた作品という観があったのに比べ、『ヴォヤージ』はやや実験的とも言える作品であったように思う。そこにはもちろん宗次郎らしい心をゆさぶる美しい音楽も収められていたが 「アルバム全体を聴いて欲しい」 というメッセージが強く感じられる一枚でこれからの宗次郎は、また音楽的な可能性を飛躍的に広げそうだという余韻を残した作品であった。

次に発表されたのが 『日本のうた こころのうた』である。これはこれまでのオリジナル・アルバムとは 性格・内容とも異り、全曲、日本のこれまで親しまれてきた曲で構成されている。 以前から「赤とんぼ」などの童謡や日本の民謡を宗次郎のオカリナで聴いてみたいという声は多く、それに応えたリリースでもあった。各紙各雑誌にも大きく取り上げられ評価も高い作 品だが、ここ数年この種の企画アルバムは氾濫ぎみの中で成功したのは、やはり宗次郎なりのカラーとクオリティを打ち出すことに成功したからだ。 多くの“日本の歌” の中でも後世に残るものであることは確かで、宗次郎ファンであれば,「一家に一セット」置いて, その世代なりの楽しみ方ができるというのが人気の秘密と言えるだろう。

さてこの『イメージス』だが、ストリングスをアメリカで録音している。その点では『フォレスト』のような重厚なサウンドの広がりが期待できる。
ガイ・ムーンという新進アレンジャーの起用でどの ような展開があったかも楽しみである。

さて、前作『ヴォヤージ』が指し示した宗次郎の次なる可能性は何だったのか。それは単に物理的なサウ ンドの拡がりだけではなく、文字どおり、聴く人それぞれの心に、各人各様のイメージを描くことのできる 音楽だということになるだろう。 宗次郎の聴き方はこうだというのではなく、それぞれの心のありように応じて聴くことのできる音楽。宗次郎サウンドのやさしさは、とうとうここまで来たという感じである。

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